2012-06-24

原子力発電所

一度見に行きたいと思っていた所。
「四国電力伊方発電所」

改めて見てみると当然の事ながらあまりに海に近接している事に驚きます。
東北の津波の記憶がまだ残る中、この事実だけでも安全面が気になる。
事前に行った原発広報館では立地については岩盤の上に建設されていて地震対策は万全、みたいな記載があったけど、津波については特に想定していない様子。
発電所が瀬戸内海側に設置されているからかな?
12年3月の南海トラフでの巨大地震予測では伊方町は震度6強、3メートルの津波が起こる可能性があるとの事だ。
福島第1原発の事故は津波によって起きた電力遮断が原因だと認識しているけど、この程度の津波では影響がないのだろうか?
ストレステストに基づく安全対策でも大容量電源車の配備、配電線の敷設、変圧器等の設置等対策がとられている様だけど字面から受ける印象では姑息的な対策程度に感じる。
勉強不足で発電所の立地とこの検討結果の関連はわからないが感覚的にはとても何があっても心配ありません、と言える状況とは思えない。

ここに来て伊方発電所も再稼働に向けた動きが活発化してきているようです。
四国電力がストレステストを経て、570ガルの2倍の耐震余裕を確認した、との報道があった。
四電は最大震度を5強、最大マグニチュードを8.6、最大加速度を570ガルと想定してきたそうでその2倍の耐震余裕が確認できたということか。
ただ2007年の中越沖地震では柏崎刈羽原発に2058ガルの負担がかかった、との事でこれで100%安心なのか判断がつかない。

再稼働に向けて、伊方町長は安全性の確認が第一というものの地元経済性最優先でとのスタンスだし、県知事も経済情勢も加味しながら判断、としている。

少なくとも再稼働の判断に経済性を考慮に入れる事はあってはならないと思う。
そこには必ず安全性に目をつぶることが同居するはず。

物の本によれば原発をすべて止めたとしても、震災で壊れた設備の復旧を含め火力発電所の稼働率を70%に上げれば国内の電力需要はまかなえるらしい。
原発は環境にやさしい、と常識の様に考えているけど原発の設置やウランの運搬、精錬、加工、廃棄物処理、運搬にかかるエネルギーを鑑みたら本当に環境負荷が少ないのかどうか?
また今のままで行けば石油よりもウランの枯渇の方が早く来るらしい。その為の核燃料サイクル、プルサーマルなんだけど既に技術的、安全面で破綻している。
理屈が合わないね。

原発停止の状態で真夏の電力最大需要期を乗り切ってしまった場合、原発の不要論が実証されてしまうので、必死に再稼働をしようとしているようにも見える。

一度動かして、震災の記憶が薄れると原発再考の気運は萎んでいくと思われる。
まだまだ日本発放射能汚染は続いているはずだし、これからどのような影響が出るのか正直わからない。

ぜひその都度その都度正しい情報公開をして、見切り発車が続く事だけは無いようにして欲しいもんだね。

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